東の森。よたよたと千鳥足で歩く東の賢者レッドXIII。下手より勇者クラウド登場。
クラウド 「そこのあんた〜。あんたが〜東の賢者なのか〜。俺は勇者クラウド〜、火のクリスタルをもらうために〜やって来た〜。」
レッドXIII 「おお〜、君が伝説の勇者か〜。待っていたぞ〜。なぜ来るのが分かったかって〜。賢者はなんでも〜知っている〜のだよ〜。」
クラウド 「‥‥‥‥」
レッドXIII 「‥‥‥‥」
クラウド 「‥‥‥‥」
レッドXIII 「どーしたのクラウド？セリフ忘れた？」
クラウド 「いや、後足だけで器用に立ってるなあと思って。」
レッドXIII 「二本足で立つのも難しいものだな〜、とか言ってる場合じゃないんだよ。けっこうツライんだから。もう後足シビレてきちゃった。オイラもう退場させてもらうね。はい、これ火のクリスタル。エッヘン、では勇者よ〜健闘を祈る〜。必ずや〜魔王を倒してくれ〜。」
　東の賢者レッドXIII、火のクリスタルを渡し、千鳥足で退場。勇者クラウド、火のクリスタルを手に入れ、少し当惑気味。
クラウド 「またシナリオがすっ飛ばされたような････。いいのかこれで〜？」
『な〜んやストーリーがポンポン飛んどるようやけど、まあ、ええわ。２つ目のクリスタルを手に入れた勇者は、次に水のクリスタルを持つ西の賢者のもとへと向かったんや。』

　西の山。下手より何かに追われて逃げてくる西の賢者ティファ。上手より剣を振りかざして勇者クラウド登場。

ティファ 「きゃああああああ〜モンスターが襲ってくるわ〜。」
クラウド 「なに〜モンスターだと〜。この勇者クラウドが〜退治してくれる〜。」
　下手より西の賢者ティファを追ってガリアンビースト登場。
ビースト 「ウゴォォォォォォォ！グガァァァァァァァ！」
クラウド 「俺が相手だ〜覚悟しろ〜。とりゃ〜！くらえ〜！」
ビースト 「ウガァァァァァァァ！グゴォォォォォォォ！」
ティファ 「まるで効いて〜ないみたいよ〜。」
クラウド 「･････まいったな。芝居だってのに完全にバーサクってる。マジに戦わないとホントにあの世行きになるな。いくぜ！クライムハザード！」
　勇者クラウド、リミットブレイク。
ビースト 「ギャアァァァァァァァァ！！」
　倒されたガリアンビースト、人の姿へと変わる。
ヴィンセント 「うっ･･･私は何をしていたのだ･･･？」
クラウド 「ヴィンセント、芝居芝居。」
ヴィンセント 「そうか。舞台の途中だったな。ありがとう〜勇者よ〜。私はさすらいの海チョコボ乗り〜。魔王によって〜悪いモンスターに変えられていたのだ〜。おかげで元の姿に戻れた〜。礼を言う〜。」
クラウド 「人助けは勇者の役目〜、礼には及ばない〜。だけどちょっと〜ドキドキしたぞ〜。」
ヴィンセント 「では〜私は再びさすらいの旅に出る〜。来い〜ルクレツィア〜。」
　さすらいの海チョコボ乗りヴィンセント、愛チョコボのルクレツィアを呼び、ひらりと飛び乗る。
ヴィンセント 「勇者よ〜縁があったらまた会おう〜。」
　さすらいの海チョコボ乗りヴィンセント、手を振りながら退場。
ティファ 「ありがとうクラウド。約束どおりピンチのときに来てくれたんだね。私、信じてた‥‥」
クラウド 「？？？おいティファ？これは芝居だぞ。」
ティファ 「あ、そうだったね。ごめんごめん、つい嬉しくって。ああ〜勇者よ〜、危ないところをありがとう〜。私は西の賢者ティファ〜。あなたの勇気と力〜、とくと見せてもらいました〜。あなたに〜これを授けましょう〜。」
　西の賢者ティファ、勇者クラウドに水のクリスタルを渡す。
ティファ 「あなたなら〜必ずや魔王を倒せるでしょう〜。私が〜なぜ事の経緯を知っているのかは〜気にしないように〜。じゃクラウド、ファイトッ！」
　西の賢者ティファ、ガッツポーズをして見せ、スピンしながら退場。
クラウド 「これでクリスタルは３つ〜。残るは土のクリスタル〜････って、一体誰が持ってるんだ？登場人物はあらかた出たはずだけど････」
セフィロス 「ハッハッハッ！勇者よ〜！ついに対決の時が来たようだな〜！」
　下手より魔王セフィロス、エアリス姫を小脇に抱えて登場。
クラウド 「魔王！？ちょっと待て、出番が早いぞ。まだクリスタルが集まってないんだ〜。」
セフィロス 「出番を待つのはもう飽きた〜。覚悟はいいな〜勇者よ〜。」
『これは意表を突く展開や。いきなり魔王が出てきよったわ。怒濤の如く最終決戦へと突入や〜。勇者はこのピンチをどう切り抜けるんやろか〜？』
エアリス 「ああ〜勇者さま〜、どうぞお助け下さい〜。この人といると〜私ホントーに身の危険を感じるのです〜。背後から刺されそうで怖いの〜。」
クラウド 「エアリスのその気持ち〜、よーく分かるよ〜。すぐ助ける〜。今こそ二人の愛の力で魔王をたお〜」
ユフィ 「ヒャアァァァァァァ！モンスターだ〜！」
　上手より魔法使いユフィ、何かに追われて登場。魔法使いユフィを追って、モンスター、カオス登場。
カオス 「グワァァァァァァァ！ガオォォォォォォォ！」
クラウド 「ヴィンセント！？あんたの出番は終わったはずじゃ････って今のあんたに言ってもムダか。やれやれ世話の焼ける･･･。いくぜ！超究武神覇斬！」
　勇者クラウド、再びリミットブレイク。
カオス 「ギャアァァァァァァ！」
　倒されたカオス、人の姿へと変わる。
ヴィンセント 「････うっ、私は何を････」
クラウド 「ヴィンセント、芝居芝居。さすらいの海チョコボ乗り〜、あんたの出番は〜終わったんじゃないのか〜。」
ヴィンセント 「え？ああ〜、実はさっき渡し忘れたものが〜あったのだ〜。私がさすらいの旅路で見つけた〜土のクリスタル〜。助けてくれたお礼に〜君にこれをあげるはずだったのを〜すっかり忘れていた〜。すまない〜、これが〜私の罪〜。」
クラウド 「なーんだ。土のクリスタルは〜海チョコボ乗りが隠し持ってたのか〜。見つからないんで〜かなりドキドキしたぞ〜。」
ヴィンセント 「では勇者よ〜、これで本当にさらばだ〜。」
　さすらいの海チョコボ乗りヴィンセント、土のクリスタルを渡し逃げるように退場。
クラウド 「で、魔法使い〜お前は何しに出て来たんだ〜。」
ユフィ 「私も忘れ物です〜。クリスタルの使い方を〜教えるの忘れてた〜。」
クラウド 「まったく〜どいつもこいつも〜。舞台メチャクチャじゃないか〜。」
ユフィ 「そう言うクラウドだって〜台本ちゃんと読んでなかったクセに〜。自分のこと棚に上げてよく言うよ〜。」
セフィロス 「貴様ら〜なんでもいいから早くしろ〜。こっちは待ってるんだぞ〜。」
ユフィ 「おっと、魔王さんいたの〜。じゃ手短にね〜。この４つのクリスタルは〜組み合わせて一つのクリスタルに〜することが出来ます〜。この合体させたクリスタルに〜こーやって柄を取り付けると〜、ほーらクリスタルロッドの出来上がり〜。他にもクリスタルハンマーや〜チェーンをつなげてクリスタルフレイルにも変形出来ます〜。便利ですね〜。」
クラウド 「おい魔法使い〜、見てのとおり俺の武器は長剣なんだがな〜。一体どーしろって言うんだ〜。」
ユフィ 「そんなこと〜アタシゃ知らないよ〜。」
　上手より東の賢者レッドXIII、四本足走行で登場。
レッドXIII 「魔法使いユフィよ〜････ごにょごにょごにょ････ではオイラ、じゃなかった私はこれで〜。」
　東の賢者レッドXIII、魔法使いユフィに何ごとか耳打ちするとすぐに退場。
ユフィ 「そーだったそーだった。これって姫の武器なんだってさ。サンキュ、ナナキ。じゃ、勇者さまにお姫様〜、がんばって魔王を倒して〜くださ〜い〜。」
　魔法使いユフィ、クリスタルロッドをエアリス姫に渡すとスピンしながら退場。
エアリス 「よーし、武器を手に入れて姫は勇気１００倍〜。魔王よ〜覚悟なさ〜い〜。」
クラウド 「クリスタルって魔王を倒すための必須アイテムなんだろ？それが姫の武器になるのか？まあいいや。姫よ〜、まずは俺が先制するから〜君は後方支援してくれ〜。」
エアリス 「了解〜。勇者さま〜がんばって〜。」
セフィロス 「いろいろ邪魔が入ったが〜これからが本気の勝負だ〜。ゆくぞ〜勇者よ〜。」
クラウド 「のぞむところだ〜。魔王よ〜今こそ決着をつけ〜」
セフィロス 「サンダガ！ブリザガ！ファイガ！」
　魔王セフィロス、連続魔法攻撃。
クラウド 「ウギャ！グオッ！ギエッ！」
　勇者クラウド、魔法攻撃を受け、大の字にのびる。
エアリス 「勇者さま〜だいじょぶ？」
クラウド 「あまりだいじょぶくない････。セフィロス〜！あんた今本気で魔法うっただろ！」
セフィロス 「私が冗談を言う人間に見えるか？本気と言ったら私は本気だ。さて、次は姫の番だな。」
エアリス 「な、なによ〜。やだ、セフィロス目つきが危ない〜。」
クラウド 「エアリス気をつけろ！マジだぞこいつ！」
セフィロス 「覚悟はいいな、エアリ････」
？？？？ 「ハッハッハッ！俺の出番が来たようだな！」
　謎の人物、魔王セフィロスの真上から登場。魔王セフィロス、謎の人物に 踏みつけにされる。
セフィロス 「グエッ！な、なんなんだ一体･･･ムギュッ。」
？？？？ 「悪いなドラクゥ！マリアはもらって行くぜ！」
　謎の人物、エアリス姫を抱きかかえる。
エアリス 「ちょっと、どーなってるの〜？」
クラウド 「ドラクゥ？マリア？あんた誰だ？」
？？？？ 「誰って俺はさすらいのギャンブラーセッツァーだ。お前こそ誰だ？俺はお前なんか知らないぞ。」
『セッツァーさん！？なんであんたがここにおるんですか。おたくらの舞台はここちゃいますよ。となりの第２劇場ですがなっ。』
セッツァー 「今の声はケット・シーか？なるほど、どうりで見たことのない舞台だと思ったぜ。すまん、俺の間違いのようだ。はっはっはっ。」
『ホンマ堪忍やで〜セッツァーさん〜。』
エアリス 「普通、自分が出る舞台間違ったりする〜？」
クラウド 「ヘンなヤツ･････」
セッツァー 「人生はギャンブルだ。たまにはこんなミステークもあるさ。はっはっはっ。ん？なんで俺の足元で人が寝てるんだ？」
セフィロス 「････いつまで人の上に乗っかってるんだ貴様〜！早くどけー！」
　魔王セフィロス、ようやく立ち上がる。
セフィロス 「貴様らもう許さんぞ！まとめて始末してやる！くらえ！スーパーノ‥‥」
？？？？ 「セッツァーーー！てめーこんなとこにいやがったのかーーーっ！」
　謎の人物その２、観客席より舞台に乱入。
？？？？ 「遅刻したあげくに舞台を間違えるヤツがあるかー！くらえ！爆烈拳！」
　謎の人物その２、リミットブレイク？
セフィロス 「な、なんだ貴様は！？グオォォォォォォ！？」
　魔王セフィロス、謎の人物その２の必殺技の餌食になる。
？？？？ 「とどめ！夢幻闘舞！」
セフィロス 「グアァァァァァァ！なぜ私がこんな見ず知らずのヤツにやられなくてはならんのだぁ〜！」
　魔王セフィロス、謎の人物その２によって倒される。
セッツァー 「おいマッシュ。俺はこっちだぞ。」
マッシュ 「アレ？セッツァーがそっちなら、じゃこいつは誰だ？」
エアリス 「それ、魔王役のセフィロスよ。そういうあなたは？」
マッシュ 「俺は舞台監督のマッシュだぜ。しかしマズったな。同じような銀髪で同じような黒い服着てるから、ついセッツァーと間違えちまった。わりーな、おたくの役者ボッコボコにしちまったぜ。あっはっはっ。」
クラウド 「気にしなくていい。どうせボッコボコにする予定だったし。」
セッツァー 「まったく、お前ってヤツは手加減というものを知らないな。俺を殺す気か？」
マッシュ 「セッツァーが悪いんだろ！いくら待ってもてめーが出てこないから、マリア役のセリスは同じ曲をもう１０回も繰り返して歌ってるんだぞっ。‥‥って、こんなことしてる場合じゃねえ。戻るぞセッツァー！」
　舞台監督マッシュ、さすらいのギャンブラーセッツァーをせき立てて、下手へと去る。が、ひょいとまた顔を出し、
マッシュ 「邪魔して悪かったな。そうそう、大ヒットロングラン上演中の俺達の舞台『オペラ座のヒマ人』も見に来てくれよな！じゃーな！」
　舞台監督マッシュ、陽気に手を振り退場。
クラウド 「ちゃっかり舞台の宣伝までして行きやがった。さすがは先輩。」
エアリス 「ところで、どうするクラウド？魔王、倒されちゃったみたいだけど。」
クラウド 「ということは、物語は終わりだな。おお〜姫よ〜、無事でよかった〜。」
エアリス 「ああ〜勇者さま〜。厳密にはちょっと違うけど〜助けてくれてありがと う〜。」
　勇者クラウドとエアリス姫、ひしっと抱き合う。
　下手よりバレット王、兵士シド、魔法使いユフィ、スピンしながら登場。
バレット 「よくぞ姫を助け出してくれた〜。勇者よ〜王は心から礼を言うぞ〜。」
シド 「いつの間にか〜魔王も倒されたようだ〜。あっけねえが〜とにかくめでたし〜めでたし〜でい〜。」
ユフィ 「な〜んかゴーインなハッピーエンドだけど〜、とりあえず勇者さま〜 おめでとさん〜。」
　上手より東の賢者レッドXIII、西の賢者ティファ、さすらい海チョコボ乗りヴィンセント、スピンしながら登場。
レッドXIII 「やったねクラウド〜、じゃない、エッヘン、よくやったぞ〜勇者よ〜。これでまた〜新たなる伝説の誕生〜だ〜。」
ティファ 「よくやりましたね〜勇者よ〜。ところで二人とも〜もう離れてもいいんじゃな〜い〜？」
ヴィンセント 「この世を覆う〜邪悪の闇は消え去った〜。これからは〜希望の光に満ちあふれた〜朝が来るだろう〜。そして〜私のさすらいの旅も〜終わることはない〜。」
バレット 「さあさ〜皆の者〜。城に戻って〜祝いの宴じゃ〜。」
一同 「そうしよ〜そうしよ〜。」
　全員、並んでスピンしながら退場。

『こうして勇者クラウドの戦いは終わった。激しい死闘････なんてのはあった かいな？とにかく魔王を倒し････たのはマッシュさんやな。そして勇者は無事エアリス姫を救い出したんや。その後二人が末永く幸せに暮らしたのは言うまでもないこっちゃ。いやー、途中はどうなることかと思うたけど、終わり よければなんとやら、やな。ほな皆さん、また観に来てや〜。さいならっ さいならっさいならっ。』

セフィロス 「‥‥これで終わりかー！私の立場はどうしてくれるー！」
　魔王セフィロスの叫びを残して、幕降りる。

−　FIN　−

　
ＢＡＣＫ ＩＮＤＥＸ